自宅で始めるプライベートサロンの開業準備とホームページ集客

開業を考えた時に、初期費用や月々の固定費を抑えることができることから、 自宅でプライベートサロンを始めたいと思う方も多いのではないでしょうか。

サロンの業種や施術内容によっては届出が複数あったり、当然、資格や免許が必要になる業種もありますので事前に確認しておく必要があります。

プライベートサロンの始め方

プライベートサロンと言っても、エステやネイル、ヘア、マツエクなど業種ごとに開業の準備も少しずつ変わってきます。今回は、自宅でプライベートサロンを開業をする時に必要な資格や届出、経費についてご紹介します。

必要な資格や免許、届出について

全業種に必要なもの

  • 税務署への開業届出

税務署への開業届は全業種に必要な手続きで、無料で行えます。提出を忘れて開業してしまっていても追加の料金やペナルティは発生しませんが、きるだけ早い提出を心掛けましょう。

エステサロン

  • 保健所への開業届出(シェービング、フェイシャル専門サロン)
  • 理容師免許(シェービング)

基本的にはエステサロンを開業する時に特別な資格や免許はありませんが、始めやすい分数も溢れているエステサロンは、お客さまの目にとめてもらうのも難しくなってきました。他店との差別化をはかるためにも日本エステティック協会などの独自認定資格を取得し、肩書きを持ち集客に繋げましょう。

多くのエステサロンは税務署への開業届だけで済む場合が多いですが、施術の内容によっては保健所への届出が必要な場合があります。ブライダルサロンなどでシェービングを行う場合は、保健所への届出と理容師免許の取得も必要です。また、首から上への施術のみを行うフェイシャル専門のエステサロンも同様に保健所への届出が必要です。

ネイルサロン

ネイルサロンも開業にあたって特別な資格や免許は必要なく、税務署への開業届だけで開業できてしまいます。

その開業のしやすさから競合も多く、数ある中からお客さまに選んでもらうためにはネイリスト技能検定を取得したり、基本的なマナー講習を受け、お客さまに選んでもらえるネイルサロンになれるような安心感を出すことが必要です。

マツエクサロン

  • 保健所への開業届出
  • 美容師免許
  • 管理美容師免許(2名以上在籍する場合)

眉毛カットやエクステンションのカットを行うマツエクサロンは、保健所への届出と美容師免許の取得が必要です。以前は開業時の資格が必要なく、マツエクの施術による被害が多く出てしまったため新たに美容師免許の取得が必要になりました。

また、アイリストが2名以上在籍する場合は、管理美容師免許の取得が必要になってきます。

ヘアサロン

  • 保健所への開業届出
  • 美容師免許
  • 管理美容師免許(2名以上在籍する場合)

ヘアサロンを開業するには国家資格である、美容師免許の取得が必要です。専門学校などに通い、技術を身につけてから筆記と実技試験を行います。毎年2万5千人以上が受検している人気のある資格です。

雇用するスタッフがいる場合は管理美容師免許の取得が必要になってきます。

整体・マッサージサロン

  • 保健所への開業届出 (柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、鍼師、灸師)
  • 国家資格(柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、鍼師、 灸師 )

柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師、鍼灸師などは3年以上専門学校に通い国家資格を取得する必要がありますが、それ以外の整体院を開業する場合には特別な資格は必要ありません。

ですが、「整骨」「接骨」「マッサージ」などの文言を店名に入れられるのは柔道整復師や鍼師などの国家資格を取得している院だけになります。

必要経費について

サロンの業種ごとに開業にかかる経費は異なりますが、基本的な必要経費は以下のような点にかかってきます。

開業時にかかる経費

  • インテリアや内装工事費
  • 施術ベッド、椅子などの設備費
  • 施術に使用する機材費
  • 施術に使用する材料費
  • 集客用のチラシやリーフレットなどの販促物の制作費
  • 宣伝のための広告掲載費

定期的にかかる経費

  • 材料費
  • 光水熱費
  • 通信費
  • 宣伝のための広告掲載費

自宅プライベートサロンのため、場所代がかからないのは大きなメリットです。ですが、場所代を除いたとしても開業や毎月かかる経費はそれなりに必要になってきます。開業時と毎月かかる経費を洗い出し、メニューの料金を設定にする時の参考にしましょう。

自宅プライベートサロンの集客方法

せっかく自宅でプライベートサロンを開業しても、お客さまが来なければ意味がありません。自宅の一室で開業をするのですからそこにサロンがあるということ自体を認知してもらうのにも工夫が必要です。では、具体的にどのような集客方法が効果的なのでしょうか。

自宅プライベートサロンのため、大々的に看板を掲げるのは難しい場合は別の方法で宣伝をしましょう。

  • 近所へのチラシの配布
  • SNSでの発信
  • ホームページの作成
  • ポータルサイトへの掲載

チラシ作成する際は、自宅プライベートサロンだからこそ、中の様子がはっきりわかる写真を一緒に掲載しましょう。また、時間がなくても短い文章や写真で伝えることができるSNSも併せて活用しましょう。

ホームページは一見作成するのが難しそうに思えますが、一度作ってしまえばホームページの評価されてくると勝手に営業をしてくれるツールとして大きな役割を果たしてくれます。

ホームページを作成する際のポイント

とにかく掲載できる情報すべてを載せる

自宅でプライベートサロンを開業するにあたり、中の様子が分からないことから「怪しい」「怖い」と思われがちです。そのため、ホームページやSNSでサロンの様子がわかるように写真や文章で発信していくことが必要です。

詳細な住所やセラピストの顔写真が掲載できない場合は、お客さまに不信感を与えないよう文章でカバーしましょう。

リピーターや新規顧客の開拓に繋がるコンテンツを設置する

ポータルサイトの掲載で、初回限定価格などを売りにし集客をしている場合、次回以降の予約が促せるようなコンテンツを作りましょう。

スタンプカードを作って10ポイント貯まるとプチメニューをプレゼントしたり、お友達の紹介で次回以降の施術が30%OFFになるなど、また来たくなったり、誰かに紹介したくなるような仕組みを作りましょう。

まとめ

自宅でプライベートサロンを開業するには、業種や施術内容ごとに必要な届出や免許があります。開業してしまうとバタバタして忘れてしまうことも多いので、必要な届出は開業前の準備期間に済ませておきましょう。

保健所への届出は提出の書類が複雑なため、自分のサロンが対象であるかわからない場合は、近くの保健所に問合せておくことをおすすめします。

また、自宅サロンだからこそお客さまの不安を取り除くような情報を発信したホームページやSNS、チラシを使ってサロンの認知と集客をしていきましょう。